Columns by Eisuke Tomiyama
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海での再会

海で再会するのが好きだ。
台風の波が届くと、いつものポイントに、いつものように集まってくる、いつものメンバーたち。
どこか遠い旅先で出会ったサーファーと意外な場所で再会した時や、久しぶりに足を運んだ場所で
そこに行けば必ずいる誰かの顔を見つけた時。
あるいは、昔よく一緒に波乗りに出かけた仲間の顔を、久しぶりに海で見つけた時。

学校を卒業して十年も二十年も経つと、昔の仲間と顔を合わせる機会も少なくなってくる。
たとえ何かのきっかけで再会したとしても、それぞれにそれぞれの人生を歩んでいるのだから
話も食い違いがちで、変な虚しさだけが残ったりすることが多い。

ところが、古い友人が変わらず波乗りを続けていると知ると、その垣根はあっという間に取り払われ
ましてや一緒に海に浮かんでいれば、それはもう時間を超えた変わらぬ瞬間となる。

最近、ふとしたきっかけから20年近くぶりの友人と再会し、一緒に海に入る機会があった。
共通の、もちろんサーファーの友人から風の便りを聞き、ケイタイの番号を聞いて、それから何か月もたってから
ようやく電話をかけて久しぶりに言葉を交わし、それから、波がありそうな前日に突然電話がかかってきて
翌日、彼はサーフボードと、地元の金つばを手土産に持ってうちを訪ねてきた。

昔の彼は、僕が知るなかでも有数の悪いヤツで、一緒にいるといつもハラハラ、ドキドキの連続だった。
ところが、久しぶりに再会してみると、2人の子供のお父さんで、昔の彼のようなイキのいい若者たちから
「オヤジ」と呼ばれながら仕事をしているらしい。
そんな近況をちょっと聞いてから、ウェットに着替え、僕にとってはいつもの道を、いつものように海に向かう。

海が見えてくると、朝のうちのジャンクなコンディションが収まり、その年一番といってもいいほどの
素晴らしいコンディションの波になっていた。

ゲティングアウトはそこそこハードそうだったが、お互い何事もなかったように、パドルアウトした。
そして何事もなかったように、十分に波がある海に浮かぶ。沖からは、しっかりとしたうねりが近づいてくる。

長年続けていると、若い頃には気づかなかったサーフィンの素晴らしさに触れるようになる。
上手い、下手ということよりも、波がやって来た時にそれを楽しめるそこそこの技術と体力を保ってさえおけば
年齢を重ねることのポジティブな一面を実感できる場面が増えてくるのだ。

世界中どこに行っても、海の中にいるおじさんたちは一様に楽しそうだ。
カリフォルニアでも、ハワイでも、もちろん日本でも、スタイルはどこか変でも、味のあるターンをかましながら
波をメイクして行く。

サーフィンは、やっぱり続けることが一番なのだ。
そのことに気づくまで、サーフィンに寄り添ってみるといい。